挨拶

皆さんは、挨拶が正しくできていますか?「おはようございます」「さようなら」「よろしくお願いします」「ありがとうございます」、このような挨拶がきちんとできると、気持ちのいいものですね。
こんなことを今更大人の方に申しては失礼かとも思いましたが、今の世の中、こういった挨拶ですらできない老若男女が増えているというのも事実のようで、残念です。
とは言いましても、例えば、コンビニ等で「いらっしゃいませ」と挨拶されても、言われて当然のように返事をしない自分がいたりします。
これはある意味傲慢な態度に思え、せめて「会釈」でも返すべきだったかと反省しています。
この挨拶という言葉、実はもともと仏教用語なんです。
挨拶の「挨」は「押し開く」、「拶」は「せまる」という意味があります。
また、「挨」は「軽く触れること」、「拶」は「強く触れること」であるともいわれています。
禅宗では、「一挨一拶」といって、師匠と修行者、あるいは修行者同士が、軽く、あるいは強く、言葉(問答)や動作で、相手のさとりの深さを試すことをいいます。
そこから転じて現在は、人に会ったり触れたりする時に取り交わす、言葉や動作のことをいうようになったのでしょう。
心のこもった挨拶ができることが理想ですが、まずは、言葉や動作から始めてみるのも大事ですね。
本当は、相手に対する尊敬や感謝の心を、言葉や動作の形で表すことを挨拶というのかもしれませんが、形から心を学ぶとい
うことも大切なことです。
また、仏様(阿弥陀仏)の前で手を合わせ、念仏(南無阿弥陀仏)を称えるのは、仏様への挨拶といえるのではないでしょうか。
家族の皆が、仏壇の前で「いつも見守っていてくれてありがとう」という気持ちで、朝晩、仏様・ご先祖様へ挨拶(念仏)をしたいものです。
そして、それが仏様の願いにかなった生き方をしているか?ご先祖様に恥じることのない人生を過ごしているか?等の振り返る機
会になることを念じております。