東本願寺派
浄土真宗は、お東(大谷派)・お西(本願寺派)の他に、高田派・仏光寺派など、全部で十派あります。
これらは内部紛争等によって分かれたのではなく、時代の流れの中で政治的に、また親鸞聖人のお弟子さんによりその地域に形成
された宗派です。
大谷派と本願寺派の本山は、京都にある東本願寺と西本願寺であることはご存知の方も多いと思います。
元々本願寺は一つだったのですが、第十一世顕如上人が亡くなられると長男教如上人が継がれたのですが、時の権力者豊臣秀吉の介入により教如上人は隠居させられ、三男准如上人が継がれ、現在の西本願寺となります。
その後、徳川家康により東本願寺が建てられ、教如上人が招かれ、住職となりました。
要は政治的な要因で東と西に分かれたのです。
東と西で教えに大きな違いはありませんが、念仏やお経の読み方が若干違ったりします。
さて、正山寺はというと、お東に違いありませんが、実は十派の内の大谷派ではありません。
四十年ほど前に大谷派では改革派による内部紛争により、新宗憲(宗派の憲法)が制定され、御法主から本山住職と大谷派管長の職が解かれ、門徒の主となる門首の職のみが与えられることになりました。
これにより宗祖親鸞聖人からの血脈により受け継がれてきた法灯が断絶する危機に面してしまいました。
しかし、当時大谷派本山の分院である東京本願寺(浅草田原町)の住職であった大谷光紹新門様(後の第二十五世興如上人)によ
り、東京本願寺を大谷派から独立させることになり、血脈による法灯が守られることになったのです。
これに賛同した数百箇寺も独立することになり、正山寺も昭和五十六年に東京都の認証を得て、大谷派から独立したのです。
現在、東京本願寺は、全国の独立寺院数百箇寺(末寺)と共に「浄土真宗東本願寺派」の「本山東本願寺」となっております(正式に認証されています)。
現在の住職第二十六世聞如上人(大谷光見御法主)により、法灯が守られています。