報恩講ってなぁに?
報恩講は、浄土真宗の僧侶・門徒にとって最も大切な法要です。
現代にも脈々と受け継がれている尊い浄土真宗の教えを明らかにしてくださった宗祖親鸞聖人の祥月命日(11月28日※旧暦)に合わせて行われています。
本山では、祥月命日を結願(最終日)として一週間にわたり厳かな法要が行われますが、末寺では、お取越と言って、日付を前後にずらして行われます。
(正山寺では、毎年11月の第一週目の日曜日 午後1時より厳修しています)
参加する機会がありましたら、折角ですのでご一緒に読経されますと、御同朋・御同行※として、親鸞聖人への感謝の念もより一層高まり、その場に居合わせる喜びも感じられるかと思います。
ここで、皆さんに読んで頂く箇所の差定(式次第)を紹介します。
■住職の御本尊への表白の後■
次 正信偈 眞四句目下
次 念佛讃 五淘
次 和 讃 弥陀大悲の誓願を
次第六首
次 回 向 願以此功徳
次 総 礼
次 讃 歌 恩徳讃
■後、御文(御正忌)に続く■
正信偈は、普段の法事でもご一緒にお読み頂いておりますので、問題ないかと思いますが、注意して頂きたいのは、読み方です。
普段は、草四句目下といって、書道で言うところの草書のようになめらかに読みますが、報恩講のような厳かな法要では、眞四句目下といって、かなり丁寧に読みます。
具体的には、音程も高く、節譜(せっぷ:文字の右横に添えられている読み方を表わす節)も多く見られます。
少々難しいですが、スピードはゆっくり目ですので、節譜を良く見ていれば、ついてこれるのではないでしょうか。
その後の、念佛讃・和讃も、五淘(いつつゆり:五つの連続した節が多く出てくる読み方、数が多いほど丁寧な読み方、普段は三淘)という難しい節譜が付いておりますが、正信偈 眞四句目下が読めたあなたなら大丈夫です(笑)。
是非、恥ずかしがらずにお読み頂き、報恩講を盛り上げて頂ければと思います。
※【御同朋・御同行】(おんどうぼう・おんどうぎょう)
一言で言えば仲間ということです。同朋というのは、志を同じくする仲間。同行というのは、行を同じくする仲間ということです。私たちにとって、志とは浄土往生を願うことであり、行といえばお念仏を称えることになります。
もとはといえば親鸞聖人が、晩年、本願を信じ念仏している人びとを御同朋と呼ばれたことから来ているようです。