数珠(じゅず)
数珠は念珠とも言い、仏前に礼拝するときには欠かせない法具です。
皆さんも一つはお持ちではないでしょうか。
ある方から正山寺(浄土真宗東本願寺派)の正式な数珠を教えて欲しいと聞かれ「正式なものがあるかどうか分からないので調べておきますが、珠の数は煩悩の数にちなんで108個や、その半分の54個や1/4で、一輪や二輪の形がある」程度のお話をしました。
しかし、普段使うことの多い一輪の数珠を調べてみますと、珠の数は20個や22個。
(親玉と小さなつなぎ玉は除きます)
どう倍数計算しても108個になりません。(笑)
まず、一輪か二輪ですが、正式なものは108個の珠で出来た二輪(主に僧侶が法要で用いる)になります。
これを略したものが一輪で略念珠とも呼ばれています。
この略念珠には珠の種類や数等色々なものがありどれを買ったらよいか迷うかと思います。
しかし、略式であるが故、正式なものはなく、一般的な次の写真のような数珠を各自の好みに合わせ揃えられるのが良いかと思います。
浄土真宗では、数珠を煩悩を滅するために用いるのではなく、また念仏の回数を数えるためでもありません。
仏前に礼拝する時の礼儀として用います。
蓮如上人は御文の中で「数珠の一連をも持つ人なし、さるほどに仏を手づかみにこそされたり、」と戒められています。
形にこだわるのではなく、数珠を持たないことを問題視されています。
もし、正式な二輪の数珠を揃えるのであれば、宗派により仕立て方が違いますのでご注意ください。
正山寺は「浄土真宗東本願寺派(真宗大谷派と同じお東の系統)」になります。
数珠の正式なかけ方は、手に持つときは左手で、合掌の時は手を合わせ親指と人差し指の間にかけます。
一輪は親玉を下にして、二輪は2つの親玉を親指のところではさみ、房を左側に下げます。