線香

お墓参りの際欠かせないのは、お花とお線香でしょうか。
お線香は、「お香」の一種で、ビャクダンやキャラ、ジンコウなどの香りの強い木を主な原料として、それらをすりつぶし、練って固めたものです。
棒の形は、中国で発明され、江戸時代に日本に伝わったといわれています。
お寺でお香をあげる、つまり、お香に火をつけて、香り・煙をたちのぼらせ、お供えするというのは、まず、自分の身とその場所を清めるため。
良い香りで、「仏様を心から尊敬します」という気持ちを表しているともいえますね。
また、お香の香りは、仏様の食べ物ともいわれています。
本当に食べるの?と疑いの心を抱く方もいらっしゃるかも知れませんが、それだけ大切に扱われているということは感じ取って頂
けますでしょうか。
お香を使う習慣は、仏教が生まれたインドから来ています。
昔からインドでは、暑くて汗をかきやすいので、部屋でお香を焚いたり、お香をじかに体に塗ったりなど、快適に過ごす工夫をしていて、それが仏教に取り入れられたようです。
日本の夏も暑い日が多いですので、煙が少なく香りの良いお香を焚いてみてはいかがでしょうか。
涼しげで心が落ち着き、生活に潤いをもたらしてくれるかと。
お香をあげるときは、つけた火は、息で吹き消さず、手であおぐなどして消して下さい。
お線香を人の息で汚すのは、良くないとされているからです。
また、ご自宅のご仏壇の香炉にお線香をあげる場合、浄土真宗の作法として、立てずに、火のついている方を左に
して、横に寝かせて置いてください。
横に入らない場合は、入るサイズに折って、火をつけ、左に寝かせて置きます。
また、あげる本数は数本で十分です。
特にお墓参りの際に一箱(何束も)あげる方がいらっしゃいますが、線香皿に入り切る量にされて下さい。